2017年2月10日金曜日

ひさしぶりの更新ーここ半年ばかりの主な活動をまとめて報告(1)日本語茶論

半年以上更新していなかったので、その間の活動をまとめて報告します。
2016年7月30日(土)に日本語茶論が主催するセミナーで「日本語の構造から見た「ト、バ、タラ、ナラ」」というテーマで講義をしました。
https://nihongo-salon.jimdo.com/
当日は、関西だけでなく遠方からの参加者もあり、みなさん、非常に熱心で、こちらも力が入りました。

この「日本語茶論」という組織ですが、「茶論」という名にふさわしく、なかなか粋な活動を展開しているようです。


2016年7月2日土曜日

立命館大学言語学研究会を始めました。

立命館大学言語学研究会を始めました。
愛称募集中です。
現在、言語教育情報研究科のM2が3名、M1が2名。
これに、専門研究員の山田さん、神戸松蔭の黒木さん。
そして、有田が加わり、総勢8名。

これまでの発表は以下の通りです。
第1回  4月18日 松本理美
第2回 5月9日(月)山田真寛
 「言語復興プロジェクトの概要」
第3回 5月23日(月)劉暁雨
 「ジャーナルアプローチの意義と可能性-授受表現に関するジャーナル交換による文化理解は、文法学習を支えるか-」(仮)
第4回 5月30日(月) 有田節子 
「九州方言における(ノ)ナラ相当形式の分布について」
第5回 6月13日(月) 黒木邦彦
「現實性、先行性、確言性に基づく平安和文日本語のテンス・ムード體系」
第6回 6月27日(月)菊地里依
東北で働く外国人研修生に対する方言教育の必要性

2016年7月1日金曜日

日本語の認め方を考える 公開シンポジウムの様子

2016年6月19日(日)に、公開シンポジウムを開催しました。
「日本語の認め方を考えるー終助詞と断定辞をめぐって」というテーマ。
立命館大学大阪いばらぎキャンパス(OIC)で行いました。

パネリストは、
井上優氏(麗澤大学教授)、中田一志氏(大阪大学教授)、江口正氏(福岡大学教授)
私、有田節子が司会進行をしました。

午後1時30分からの開催。あいにくの雨模様でしたが、教室はほぼ満席。
活発な議論が展開されました。




終了後は、南茨木のイタリアンレストランで打ち上げ。充実した一日でした。

(このシンポジウムは、立命館大学大学院言語教育情報研究科と科研費「九州方言における推論過程の言語化に関する実証的・理論的研究(15K02540)」(基盤研究C・代表 有田節子)の共同開催です。)

2016年4月2日土曜日

2016年前期担当授業一覧

立命館大学大学院言語教育情報研究科

  • アカデミック・ライティング(日本人大学院生用)
    • 論文など学術的な日本語の文章を読み、要点を日本語でまとめ、さらに、研究テーマに関して学術的な文章を書く力を身につけさせます。
  • 言語情報学Ⅰ
    • 主として日本語・英語を例として取り上げつつ、人間言語の普遍的特徴を科学的に探る方法論に焦点をあてると同時に、言語とは何か、言語研究とは何かを根源的に考えると共に、言語学の諸分野の基礎的概念、言語学上の議論の仕方、論証の仕方を講じます。(滝沢直宏氏と共担)
  • 日本語教育学Ⅰ(初級学習者対象の日本語教授法)
    • 主要な外国語教授法の理念、理論的背景、実践例を理解し、その問題点について検討した上で、日本語教育の現場、特に、初級を教える場合に、必要な知識を身につける。さらに、どのような教授法をとり、実践したらよいかを講義と模擬授業を通して考えます。
  • 課題研究演習Ⅰ
    • M2用の演習です。
  • 日本語教育演習Ⅰ, Ⅱ
    • 日本語教育実習の事前・事後指導を行っています。

立命館大学学部教養科目

  • 教養ゼミナール
    • 言語教育情報研究科の5人の専任教員によるオムニバス形式で行います。日本語と英語を題材に、ことばを研究するということ、ことばを教えるということ、そしてコミュニケーションのツールとしてのことばの役割とことばが与えるインパクト等、ことばの持つ力について、さまざまな角度からアプローチします。

2015年11月19日木曜日

2015年後期担当授業一覧

立命館言語教育情報研究科



  • 日本語教育学Ⅰ(初級学習者対象の日本語教授法)
    • 主な日本語教授法をワークショップ形式で学び、基礎日本語文法(益岡・田窪)で主要な文法項目を確認したのち、コミュニケーションを重視した初級授業のあり方について議論しています。

  • 特殊講義(日本語の文法と意味の諸問題)
    • 日本語のテンス・アスペクトを扱っています。Yoko Hasegawa (2014)で全体像をつかみ、金田一、藤井、工藤、Vendlerなどの基本文献を読んだのち、テンス・アスペクトとモダリティの接点について議論しています。

  • 課題研究演習Ⅱ
    • M2用の演習です。

  • 日本語教育演習Ⅰ, Ⅱ
    • 日本語教育実習の事前・事後指導を行っています。


日本語教育センター



  • 日本語教授法Ⅱ(中上級学習者対象の日本語教授法)
    • 日本語超級・上級レベルの留学生を対象とした日本事情の授業の一つとして開講されています。自分の日本語学習経験を思い出しながら、自分が習得するのに苦労したことはなんだったか、どんなふうに学びたかったか、などを議論しながら、学習者の立場から教授法を考えています。


2015年11月9日月曜日

まるでドク。。。

昨日、とある会合が神戸大であった。
会議室となった教室のドアを開けるまで、いったいどんなメンバーがいるのか全然知らなかった。しかも、そういう私みたいな人間が大多数を占めているような会合だった。

というと、形だけの、なんの実りもなかったように聞こえるかもしれないが、それは大間違い。相当意味のある会合だった。わくわくした、といってもよい。

その一番の要因は、AB氏。どこから見ても、ドク(バック・トゥ・ザ・フューチャー)。外観だけじゃなく、情熱あふれるところもそっくり。自分の仕事を心底おもしろいと思い、没頭する姿は、清々しいばかり。なんか、この人のためにも頑張ろうって思わされた、不思議なひと時だった。

2015年11月3日火曜日

今更ながら文法教育の必要性

 後期に担当している「日本語教育学 I 」は、初級学習者に対する教授法が主なテーマである。日本語教師が身につけていなければならない知識・技能の話をすると、決まって出てくるのが、「文法だけじゃなく、日本の文化を知らなければならない。」とか、「文法よりも、コミュニケーションが大事だ。」というような意見が出てくる。文法はいつだって悪者・邪魔者扱いである。
 しかし、初級レベルの習得を目指す学習者に教えることができるだけの文法の知識を本当に持っているのか、というと、甚だ怪しいものである。
 じゃあ、日本語文法論についての講義を聴くだけで知識は増えるのか、というと、これまた怪しい。
 そこで、前回から4回の授業をかけて、 益岡・田窪の「基礎日本語文法」で扱われている主な文法項目を履修者に振り分け、まずは、益岡・田窪に書いてあることをまとめ、初級を教える際の留意点を考えさせることとした。前回の授業でお手本となるレジュメを示し、文法項目を振り分けた。今日の授業から院生に担当箇所を発表させている。
 この授業、日本語ネイティブスピーカーよりもノンネイティブスピーカーの方が圧倒的に多い。今日の授業で日本語ネイティブスピーカーの院生の一人が、取り立て助詞について、「日本語らしい表現」「日本人のスタイルにあった表現」のように、自分の立場をはっきり示しながら発表した。
 もちろん、そういう面もあるのだけれど、どこがどう日本語らしいのか、どういう点で日本人のスタイルにあった表現と言えるのか、ノンネイティブスピーカーにとっては、謎が深まるばかりである。
 日本語を教える際には、「日本語的」「日本人的」という面を強調するだけでなく、なぜ、そのようなニュアンスがあるのか、それぞれの取り立て助詞の機能から説明することが期待される。
 文法を邪魔者・悪者にするのではなく、よきパートナーとして扱ってほしいものだと思う。